実証分析入門(11月22日実施)の振り返り

本日の実証分析入門、お疲れ様でした。
SPSSを使った実習では「何のためにこの操作をしているのか、よく分からない」と思った人が多かったかもしれません。

例えば、対数変換の話をしても良かったのです。しかし、入試受験科目の違いや入学後の履修科目の違いで皆さんの数学力は中学レベルから大学教養レベルまで大きな差があると思い、あえてやりませんでした。対数変換の話は数学の授業みたいになってしまうので、「政策科学の実証分析」という趣旨がぼやけてしまいそうだったからです。もし対数変換をする意味を理解したい人は下のリンク先を読んで下さい。

https://atarimae.biz/archives/13161

同じ理由で、検定(統計的有意性)の話も全くやりませんでした。検定の話をするには確率論を理解しなければならず、確率論は極めて数学的な議論の積み上げを必要とするので、理工学部の学生でないとなかなか理解できません。この辺りは卒業論文で必要のある人だけがやればいいと思っています(必要性を感じた人は経済学部に統計学と計量経済学の講義があるので、それを履修すればいいでしょう)。

本日は数学的な議論を省略し、エッセンスだけをPC操作で実感できるような演習にしてみました。今日やってみたことを復習する場合、配布したハンドアウトを見ながらもう一度SPSSを操作してみるといいでしょう。実際に手を動かさないと実証分析はできるようにはなりません。高校1年レベルの数学(数学IA)は理解できている前提で、演習内容を振り返ってみたい場合は、下記の資料を読んでみるとよいと思います。

http://blog.livedoor.jp/iwamurah-seminar12ks/regression_01.pdf